建物の構造計算書偽造事件は、大手建設会社を巻き込んで拡大中である。
@nifty:NEWS@nifty:鹿島、大林が偽装ホテル施工…木村建設が下請(夕刊フジ) .
「鹿島、大林と言ったスーパーゼネコンが、何で木村建設に下請けに出すの?」とは、この話題を話していた同僚の疑問。
通常は、受注した会社の社員が工事に携わるのだが、諸々の事情で会社の看板だけ貸して、建築工事一式を下請けに出すことが多々あるのだ。
諸々の事情というのは、実のところ、私も詳しいことは知らなかったりするのだが、ゼネコン勤務時代に上司に聞いたところによると、施主、設計事務所の意向で、このような形態になることが、時々あるそうだ。
また、施主が大手企業でグループ会社にゼネコンがある場合、そこを元請けにして、大手ゼネコンが下請けに入る場合もある。
もちろん、元請けとなった会社には担当の現場所長がいるが、複数の現場を掛け持ちで持ったりしており、現場事務所には常駐していない場合が殆どだ。
規模が大きい場合は、施主・設計事務所が懇意にしている建設会社とJVを組む場合もある。
この辺は、大人の事情が絡むので、直接関係していない人には見当も付かない場合が多い。
この期に及んで「本来ならば・・・」と言うのもアレなんだけど、本来なら、元請けの看板に泥を塗らないように、仕事はキッチリやるものだ。
事実、「一括外注のどこそこの現場は、施工管理が大変良くできている。それに比べてオマエらは!!!」と、工事部長から小一時間お小言を貰ったことがある。
しかし、いくら現場がキッチリやっていたとしても、元となる図面が根本から違うのであれば話しにならない。
構造計算書偽造事件で「現場担当者は、鉄筋の数が少ないのがわかっていたのでは?」と言う声もある。
鉄筋の本数というのは、各フロアで同じというわけではなく、上層階からの荷重がかかる下層階では、柱や梁のサイズは大きく、鉄筋も多い。
上層階に行くに従って、段階的に柱や梁のサイズ、鉄筋の本数が減っていくので、あるフロアから突然サイズが縮まり鉄筋が少なくなったら誰でも「おかしい」と思う。
現場では「おかしい」と思ったら、必ず設計者に確認を取る。
「確認申請も通っているし、計算に間違いはないから大丈夫だ」と言われればそれまで。
疑問を抱えつつも、図面通り作ることになる。
それでも「どう考えてもおかしいから計算し直してくれ!」なーんて頑張ると、施主を通じて、会社の上層部(重役クラス)に直接クレームが行き、担当者交代という憂き目にあう事もある。
設計の先生の言うことは「絶対」なのである。
(設計施工物件の場合、設計担当者より現場所長の方が力を持っていたりする。何事も、金を握っている人が強い)
今回、あり得ないことが現実に起きてしまったわけだが、色々と思い出してみると、不安定な足場の上で、無理してバランスを取っていたのかなと思う。
一カ所が変な方向に動いたら、全てが崩れてしまった。
後悔しても遅い。
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